プライムアースEVエナジー新居工場 日経新聞

トヨタ自動車の電池生産子会社、プライムアースEVエナジー(PEVE、静岡県湖西市)は湖西市で2024年に稼働予定の「新居工場」を関係者や地域住民、報道陣に公開した。2つの工場棟でハイブリッド車(HV)向け電池を製造するほか、電気自動車(EV)向け工場棟も9月に着工。EV向けは25年に完成し26年にも稼働する見込みだ。
新居工場が立地する「KOSAI Battery Park(コサイバッテリーパーク)」へのアクセス道路の開通式に合わせ、9月30日に工場見学イベントを実施した。工場棟では完成済みの「第1工場」(延べ床面積約2万6000平方メートル)が24年に稼働し、今年12月に完成する同規模の「第2工場」とともにHV向け電池を製造する。これら2棟に加えEV向けの「第3工場」を建て、25年4月にも完成させる。
9月13日に安全祈願祭を実施した第3工場は、鉄骨造り2階建てで建築面積は約5万3900平方メートル、延べ床面積は約9万8800平方メートルとなる。PEVEによると1階部分に設ける1ラインをEV向け電池の製造に充て、年間の生産能力は数万台分となる。HV向けに比べ電池容量が大きいため、広いスペースを要する一方で生産台数は限られる。
新居工場のEV向け電池製造は、トヨタが今後EVの生産・販売を拡大する一環での取り組みだ。同社は26年に年150万台の販売を掲げ、電池については米国のほか国内で自社生産し、子会社のPEVEやプライムプラネットエナジー&ソリューションズ(東京・中央)の工場でも生産して確保する。
一方、PEVEは新居工場を外部からの見学を受け入れられる施設とし、映像を視聴できる大型スクリーンなどを設置。関係会社などによる見学のほか地域住民を対象とした体験型学習にも対応する。地元からは「産業観光の拠点となる」(影山剛士湖西市長)と期待の声が上がる。工場棟のほかに厚生棟や立体駐車場棟2棟も建てる。
大林組HPより
  • u-den
  • UDホールディングス株式会社
    代表取締役 大野美弥子